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ああ、なんで思い通りにできないんだ!ワードやエクセルを使って論文を書いていて、そんなことをありませんか?
ワードやエクセルはとても優れたソフトです。やりたいと思ったことは大抵できます。
しかし、悲しいかな、多機能ゆえに使いこなせてないという人も多いかと思います。
そこでこのページでは
「論文を書くときに役に立つ機能」に焦点を当てて、紹介します。
ここで紹介している機能を実行するだけでも卒論、修論はもちろん、博論などの大きな論文を書くときに役に立つこと請け合いです。
なお、ここで書いてあること以上のことが知りたければ、
「Word Hacks―プロが教える文書活用テクニック」などをご参照ください。この本ではワードでの正規表現の使い方なども取り上げられかなりレベルの高い記述があり参考になります。
※Office 2007になってインターフェイスがかなり変わってしまいました。個人的には2003のほうが使いやすかったのですが、進化しているところもたくさんあるみたいです。詳しく知りたい方は
「よくわかるMicrosoft Office Word2007 (基礎)」などをご覧になってみてください。
論文作成時のワードの知恵
- ・章の切れ目で次章から自動的に新しいページから始まるように設定する(改ページの設定)
- ・目次を自動で生成する
- ・目次を見ながら編集する
- ・便利なショートカット
- ・例文の番号を自動的に振る・更新する
- ・論文の脚注を調整する(境界線を消す、文末脚注の位置を変更する、括弧つき注にする)
- ・余白を調整する
- ・フォントを変えてスペースを調整する
- ワード2007での図表番号の設定
章(chapter)の切れ目で自動的に新しいページから始まるように設定する
→こんなとき
先生に論文を見てもらった後、いろいろと修正点が入りますね。1章、2章、3章と書いて、折角いい感じに体裁を
整えても修正すると、どんどんずれていってしまいます。例えば、2章をちゃんとページの頭に持ってきていた
のに1章に修正が入り、行がかわるとひとたまりもなくずれます。
しかしワードにはページの区切りを指定する機能があります。それが「改ページ」。
→設定の仕方
挿入→改ページで、さっきの例なら1章の最後の文のあとにつける。
たったこれだけで、文がコイン落とし方式でずれていくことを防ぐことができます。
下の例の場合、☆のところに改ページを入れると、1章を減らしても増やしても
必ず2章はページ頭にきます。
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1. Introduction
The purpose of...
page1
----------------------
.......................................
.......................................
.......................................
..............☆
page2
----------------------
2. Previous Studies
page3
----------------------
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目次を自動で生成する
→こんなとき
論文完成!いやー、ここまで長かった。とりあえず先生に見せるか。
先生:よく頑張りました。後は目次ですね。
生徒:へ?目次なんかいるんですか?とほほ…。
そしてしょうがなく、見出しをコピペ、コピペ…。そしてページ数を数え、メモし、それを入力…。
と、こんな面倒な作業をしなくても、
「自動で目次を設定」することができいます。
もちろん、ページ数も
自動で入りますし、途中で修正したりして変更があったって、
ページ数は自動で更新されます。
→設定の仕方
目次を自動で設定するには、①論文の中の見出しをマークする(レベル1、レベル2など)、
②目次を入れたい場所を指定し、挿入するという二つのステップがあります。
①論文の見出しをマークする
いくら自動といっても、何処が見出しか、までは判断してくれません(しようと思えばできますが)。
従って、その部分をワードに教えてあげる必要があります。
まず、アウトラインツールバーを表示します。
挿入→参照→索引と目次→目次タブのアウトラインツールバー(下図)を表示
すると、次のようなものがでてきます。
つぎに、見出しを選択し、それぞれレベル付けしていきます。レベル1が一番上のレベルで、9まで設定可能です。
普通は、1.がレベル2、1.1や1.2がレベル2、1.1.1や1.1.2がレベル3になります。少しだけ面倒ですが、必ず後で役に立つので億劫がらずやりましょう。
②入れたい場所を指定し、挿入する
一通り終わると、次は入れたい場所に目次を挿入することになります。入れる場所にカーするを置いて、先ほどと同じく、
挿入→参照→索引と目次→目次タブまでいき、OKを押すと以下のような目次が出てきます。
レベルわけされたのが見事に反映されていますね。
なお、修正などがあって更新する場合は、右クリック→フィールドの更新で行います。
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※例文番号に関する記事は
別のページに移動しました。
簡易版もあります。
目次を見ながら編集する
→こんなとき
折角目次を作ったのでもっと活用したいものです。ここではその目次を見ながら
論文を書く方法を紹介します。全体像が見渡せてやりやすいですし、クリックしたらその場所まで
移動できるので作業効率が上がります。
→設定の仕方
設定はいったって簡単。表示→見出しマップを設定するだけです。以下のような画面がでます。
これで、左のフレーム内をクリックするとその章や節に飛べます。
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余白を調整する
スペースを広くする最も基本的な操作は余白を広くすることです。設定の仕方は、
ファイル→ページの設定→余白タブをクリック
デフォルトはかなり余裕があるものなので、自分の必要に応じて変えるのがよいでしょう。1.5センチくらいでも
十分余白は確保されたレイアウトになります。
また、当然のことながら、余白を変更すると1ページに収まる行数も変わります。
それをさらに増やしたい場合は、「ページ設定」の文字数と行数で調整してください。
※投稿雑誌等ではかなり細かく設定されている場合があります。その場合は必ず規定に従うようにしてください。
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フォントを変えてスペースを調整する
スペースを広くするもう一つの基本技はフォントのサイズを変えることです。これ自体は
ツールバーに大抵表示されていますので簡単にできるかと思います。
さらにフォントの種類を変えることでスペースを増減させることが可能です。例えば英語の場合、
CenturyよりTimes New Romanの方がスペースをとりません。したがって紙面が限られているときは
Timesを、レポートで結構書いたことをアピールするには(笑)、Centuryがよいでしょう。
Century 行数は13
Times New Roman. 行数は11.フォントサイズは同じだがこちらの方がスペースをくっていない